第1章では、成人式を「大人のデビュー戦」と捉え、スーツ単体ではなく靴や小物の調和(革物の色を揃えるルール)で格好良くなる基本をお話ししました。
今回はその続きです。 成人式を終えた若者たちが、2〜3年経ったあとに必ず直面する「スーツのリアルな現実」についてお話しします。
これから成人式のスーツを作る方はもちろん、すでに1着持っている20代前半の方にも、ぜひ知っておいてほしいお話です
22〜23歳でやってくる「友達の結婚式ラッシュ」という壁
成人式で「一生に一度だから思い切り派手で目立つスーツを作りたい!」と攻めた一着を仕立てる。それ自体は男として最高の思い出ですし、仕立て上がった姿は文句なしに格好良いものです。
しかし、成人式から4〜5年が過ぎ、24歳、25歳頃になると状況が一変します。 社会人になったり大学を卒業したりして、「地元の友達や同級生の結婚式ラッシュ」が急激に始まります。
ここで、多くの人が思わぬ壁にぶつかります。
それは、「若い頃に参列する結婚式の顔ぶれは、成人式のときとほぼ同じメンバーである」ということです。

恥ずかしいんじゃない。「格好良いからこそ」嫌になる
誤解してほしくないのは、派手なスーツを着ていくのが「恥ずかしい」わけではありません。 むしろスーツ自体はバシッと仕立ててあって、めちゃくちゃ格好良いのです。
格好良くてインパクトが強すぎるからこそ、周りの記憶に鮮明に焼き付いてしまっている。 ここが思わぬ落とし穴になります。
1回目の結婚式では「お、今日も決めてるね!」と褒められます。 しかし、同じ仲間の結婚式が2回、3回と続いたとき、ふと自分の中でストッパーがかかります。
「……あいつ、またあのスーツ着てるって周りから思われてないかな?」
スーツが悪いわけじゃない。でも、あまりにも印象が強すぎる服は、「あのスーツの人」という固定イメージがついてしまい、自分自身が「またこれを着ていくのか……」と嫌になってしまうのです。
そして24〜25歳になり、仕事でも責任ある立場になってきたとき、ふとクローゼットを見て立ち止まります。 「……この派手なスーツ、25歳の社会人として仕事や冠婚葬祭で着られる場所、どこにもなくないか?」
私の店に「2着目のスーツ」を作りに来られる若いお客様が一番多いのが、まさにこの24〜26歳のタイミングです。
面白い「1着目と2着目の逆転現象」

長年この仕事をしていてお客様を見ていると、本当に面白いサイクルがあります。
- 1着目(成人式)に思い切り派手に攻めた人 ➔ 数年着て満足し、2着目にはどこでも堂々と着回せる「大人の落ち着いたネイビーやグレー」を求めに来る。
- 1着目(成人式)にしっかり使える王道の無難なスーツを作った人 ➔ 1着目で冠婚葬祭や仕事を着回してスーツに慣れているからこそ、2着目には「次はちょっと色気のある柄や生地で攻めてみたい!」と冒険しに来る。
どっちが良いとか悪いとかの話では全くありません。 最初に派手にいって大人の階段を登るのも男の服の楽しみ方ですし、最初に王道を押さえてから遊ぶのも大正解です。
大切なのは、「25歳になった社会人の自分が、どんな顔でそのスーツを着ているか」「3〜5年後の友達の結婚式でどう着こなすか」。 そこまで少しだけ想像力を広げて選ぶと、スーツ選びはもっと面白く、もっと愛着が湧くものになります。
結論:スーツは「着る人の年齢と時間」とともに育っていく
スーツは、一度買って終わりではありません。 20歳で迎え、23歳で友人の門出を祝い、25歳で社会人として独り立ちしていく――あなたの人生のステージが変わるたびに、スーツとの付き合い方も変わっていきます。
派手な一着で最高の思い出を作るのも良し。 先を見据えた一着で賢く大人のスタートを切るのも良し。
「成人式でどんなスーツを選べば後悔しないか」 「20代前半の今、どんな2着目を揃えるべきか
そう思ったら、いつでも佐々町のL’ECRINへいらしてください。 目先のノリだけでなく、あなたのこれからの数年間を見据えた、最高の着こなしをご提案します。

オーダースーツのご相談
袖丈・裾丈・着丈も、肩や腕まわりも、サイズ表ではなくお客様の身体に合わせて仕立てます。既製品が合わずお困りの方も、お気軽にご相談ください。
ご来店は予約制で、サロンを貸し切りでご利用いただけます。
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